愚葉土

腐った葉っぱは肥料になるけど、愚かな言葉は何にもならぬ

Bendy=//=インクデーモン?

考察でも何でもない所感です。確かにクリアする前は「忘れ去られたBendyの怨嗟がインクデーモンと化した」という印象だった。けど今となっては、やっぱりあのスタジオにBendyはいなかったのではないか、という気持ちが拭えないんですよね。

根拠じゃないけど理由はある。あのスターが「打ち棄てられる」「朽ち果てる」という様が想像できないのだ。ラストフェーズで観るめくるめく銀幕も、過去の遺物というより今もなおそこで瑕疵のないチャーミングさが現前しているようだった。

スタジオやそこにまつろう人間は古びてゆく。ポスターは擦れ、カットアウトは粉砕される。でもBendyの笑顔は変わらずそこにある。見える。物質は風化しても、その上に宿るイメージは不変だ。

あるときはセル画に、あるときはスクリーンの投影に、あるときはスープ缶のプリントに。決して1つの物体に固着せず、身体を持たない存在だからこそBendyは永遠を生きるキャラクターたりえたのではないか? そこに無理やりインクという肉体をあてがったためにインクデーモンは失敗作となったのではないか?

その場に存在しないからこそ完璧であり続けるBendyと、不在のカートゥーンスターを待ち続ける廃墟の物語がBendy and the Ink Machineだったのではないか、という印象を今は抱いています。

 

とか言ってポエムとも妄想ともつかない長文を書き下ろしたけど、これ見たらもうBendyくんは完全無欠の象徴としか信じられないよね。

クリア前に観ようとしたら2カット目が良すぎて椅子から転げ落ちて観られなかった奴〜〜〜〜。結局観たけど、観たものが信じられなかった。何これ……何? 「「「良」」」が強すぎてまだ脳で処理しきれてない。う、歌って踊れる悪魔。このBendyくんは間違いなくエターナルで完璧な存在。全人類サミーローレンス不可避。